火の素メーカーの開発ストーリー
共有

今回は、WILDOORのデビュー製品である「火の素メーカー」の開発ストーリーを改めてお話しさせて頂きたいと思います。
妻と時々キャンプに出掛けるのですが、以前、薪を削ってフェザースティックを作り、火起こしに挑戦したことがありました。
ところが、なかなか思うようにいかず手間取っていると、妻から一言。
「ガスバーナー使えばいいじゃない。早くご飯食べようよ。」
たしかに、妻の言うこともごもっともです。

せっかくのキャンプなので「自分の手で火を起こす」という楽しさを味わいたかったのですが、そのときは諦めることになりました。
その後、チャークロスやフェザースティックなどを使った火起こしの方法を知り、実際に試してみるとうまく火を起こすことができました。
ただ、今度は火口(ほくち)を準備するのに思った以上に時間がかかり、次第にその方法で火起こしをすることも少なくなっていきました。
「自分で火を起こす楽しさは残しながら、火口作りをもっと手軽にできないだろうか。」
そんな経験と発想をきっかけに開発したのが、「火の素メーカー」です。

刃部品から本体に至るまで、何度も試作を繰り返しました。
サンプルを作っては実際に使い、気になる部分があればデザインや設計を見直す。そして、また新しいサンプルを作って試してみる。その繰り返しです。
細かな部品にも妥協したくなかったため、ネジ一本についても何度も検討しました。既製品のネジを変更して試したり、一部のネジについては工場に金型から製作してもらい、オリジナルのものを作ったりもしました。
それでも、なかなか思い描いていた形にはたどり着けず、試作と設計変更を何度も重ねることに。
思うように開発が進まず、途中で「もう難しいかもしれない」と諦めかけたこともありました。

特に苦労したのが、刃部品を製造してくれる工場探しでした。
国内外のさまざまな工場を探して問い合わせを重ね、実際にサンプルを作ってもらいました。しかし、削った木の形状が思うようにならず、火口(ほくち)として着火しにくいものになってしまうなど、なかなか求めていた刃を作ることができませんでした。
工場探しを続ける中で、「これで無理だったら、もう諦めよう」と思ったことも。
最後のつもりで、以前からつながりのあった工場に刃物を製造できるメーカーを探してもらったところ、ようやく求めていた技術を持つ工場と巡り合うことができました。

こうして試作と改良を何度も重ね、ようやく「火の素メーカー」が完成しました。
目指したのは、「自分の手で火を起こす」という楽しさはそのままに、火口(ほくち)作りをもっと簡単に、もっと効率よくできる道具です。

便利すぎず、難しすぎない。自分で火を起こす過程そのものを楽しめる、ちょっと変わった火起こし道具に仕上がりました。
最初の構想から完成まで、かかった時間は約3年。
遠回りもたくさんしましたが、その分、細かな部分までこだわりを詰め込んだ「火の素メーカー」が完成しました。
だからこそ、ご購入いただいた皆さまから届くレビューには、いつも大きな喜びと励ましをいただいています。
その中でも、特に嬉しかったレビューをご紹介します。
